真夏の夜のサッカー(ラージョ対アトレティコ)

 8月5日、まだプレシーズンマッチの時期ですが、来週にチャンピオンズ・リーグ予備予選の大一番を控えるアトレティコ・マドリードは、ラージョ・バジェカーノマドリードのチームです)とラージョのホームで対戦。ラージョはかって1部にいたこともありますが、しばらく2部Bにいて、今季2部Aに上がってきました。
 夜10時試合開始とはいえ、まだ暑さの残るテレサ・リベラ・スタジアムに観戦に行きました。スタジアム観戦は2ヶ月以上ぶり。一応マドリード・ダービーです(ちょっと違うか)。結構、アトレティコのシャツを着たサポもきていました。
 切符を買う列の中で長年アトレティコのソシオだという50代のおばさんと会話。「メキシコの4試合を見たけど、ちょっとさえなかったわね(flojo)。でもまだ、調整段階だからいいのよ。マニシェが戻ってきたみたいだけど、マニシェは袖をまくって、やるぞ、という感じで出てくるじゃない。あのやる気がいいわね。シュートも、どこに行くかわかんないけど、がんがん打つし。シャルケは強敵だけど、アトレティコは弱いところと当たると、気を抜いて取りこぼすから、かえってよかったのじゃないかしら。・・・」はい、わかりました。
 スタジアムの中は、さすがにラージョ・サポが圧倒的のようです。すぐそばに、女性アトレティコ、男性ラージョのシャツを着たカップルがいました。ちょっと珍しい。アトレティコは、新戦力を先発にそろえ、五輪組のアグエロ以外はほぼベストメンバーです。
 アトレティコの黒いアウェー・ユニフォームは強そうに見えますが、試合開始早々はラージョの気合いがやや優りました。しかし、一人一人のボール・コントロールに優れるアトレティコがだんだん試合を支配していきます。アスンソンは、深い位置で守備を担当し、ユーロコパのセナのような感じ。(そういえば、外見もセナにちょっと似ているかな)リーガでも、セナみたいに活躍してもらいたいものです。
 15分、GKと1対1になったマキシはシュートを打たず、フォルランにパス、これはミスになりましたが、CKを得ます。アトレティコは左右ともマキシがCKを蹴るのが新しく見えるところ。このCKを新戦力のシナマ・ポンゴレが決めて先制。前の試合に続き、またもやセットプレーからの得点。
 ハーフタイム直後に飲み物を買いに行くと、売店の飲み物がすべて売り切れ・・・。こんなに観客が来るとは思わなかったのでしょうか。
 後半6分にはマキシの低く、強い弾道のミドルシュートがネットを揺らし、0対2。こうなってはアトレティコの大勝が予想されました。ラージョは、押し込まれてのカウンターが多く、前線に人数をかけられません。
 しかし、突如、ラージョの時間帯が来ます。16分、右サイドで押し込んでいたラージョの選手が精度の高いクロスをあげて、PKポイント近くでフリーになっていたFWにヘッディングを決められました。1分もたたないうちに、FKから頭で合わせられ、同点。取るときも取られるときも同じような形でした。スタジアムでは、にわかにラージョ・ファンの気勢が上がります。その後も、ラージョの強烈なミドルシュートが次々にレオ・フランコを襲い、ペースは完全にラージョに。
 後半23分、ここで3人いっぺんに交代し、カマチョも出てきましたよ。31分にはさらに3人交代。直後の32分、マキシが1点目と同じような位置から地を這うミドル・シュート!今日のマキシは、2ゴール、1アシスト、さらに攻守とも存在感抜群でした。今年もキャプテンは一番頼りになります。39分には、シマンが放った低い弾道のFKをカマチョが頭で決めて2対4。このまま終わりました。
 久々のスタジアムはよかったですが、もう後1試合見られるか、どうか、ですね。