ブラジル2対コロンビア1(準決勝への不安)

試合前の海外の専門家の予想は、コロンビアがむしろ充実しているのではないか、精神的にも失うもののないコロンビアが優位、といったところが多かったでしょうか。

ダニエル・アウベスではなく、マイコンが先発したところが注目。試合が始まってみると、ブラジルの方がしっかり試合を動かしている感じ。7分にはCKからチアゴ・シウバがファーで押し込んで、早々の先制。コロンビアはファーのケアーがちょっと甘すぎたようです。ちょっと集中力に欠けていました。
先制点で、重圧から少しは解放されたブラジル。その後は一進一退ですが、ブラジルのDF陣には集中がありました。ハメス・ロドリゲスへのマークもきつく、自由には仕事をさせてもらえません。
後半に入り、66分、ブラジルゴール前の混戦からゴールネットが揺らされた一瞬がありましたが、混戦の前のFKの時点でオフサイドがあったとしてノーゴール。この判定は本当に微妙でした。ブラジルは命拾い。
その直後、ダビド・ルイスが直接FKを叩き込み2点差。今回、FKからの直接ゴールは少ないのですが、コロンビアGKのオスピナはダビドルイスの蹴り初めのところが見えていなかったようで、わずかに逆を突かれました。
2点差になり、コロンビアのギアがかえって上がりました。ハメス・ロドリゲスも一層厳しく切り込むようになりました。80分にはロドリゲスのパスからのチャンスでバッカがPKを獲得、ハメス・ロドリゲスのPKはとても落ち着いて決めました。
ただ、今日最大の事件は89分のスニガによるネイマールの背中への膝蹴り。カード必至の乱暴なチャージでしたが、プレーのファウルの方にアドバンテージが適用される中で、スニガの行為には結局カードなし。この時点では、何がネイマールに起こっているのかわからずに、ネイマールは担架で運ばれて行きました。
試合は、そのままコロンビアの圧力を受けつつもブラジルが2−1のままで終わらせるプレーで、終了。

ハメス・ロドリゲスは随所に光るプレーを見せましたが、全体的には今日のブラジルはコロンビアより上で、妥当な結果というべきでした。

ブラジルにとって重大なのは、ネイマールだけでなく累積イエローカードでキャプテンのチアゴ・シウバが準決勝に出場できないこと。メディアはネイマールばかり問題にしますが、チームの精神的支柱であり、ブラジルDFの壁であるチアゴ・シウバ欠場はあまりにも痛い。残った選手の反発心が強敵ドイツを倒すために必要です。