ドイツ7対ブラジル1(惨劇以上)

チアゴ・シウバネイマールを欠くブラジルは苦戦必至と試合前に予想していましたが、7対1とは。
夕刊各紙には「惨劇」との見出しが揃いました。選手が背負いきれないほどの国民の期待がかかったセレソンの状況を前に誰もが惨劇、無惨という言葉を思いついたのでしょう。

試合は、ネイマールの不在以上にチアゴ・シウバの不在が大きかったと見えました。
ゲームキャプテンになったダビドルイスは普段以上に気合十分でしたが、DF陣を統率するリーダーというより、前のめりになる感じで、チアゴ・シウバの代役のダンテはボールの扱いからして何だか不安が垣間見える感じでした。

ドイツ先制のCKの時、一番危険なミュラーファーサイドでドフリーにしてしまったというのは、どう考えてもブラジルDF陣の大ミスでした。ミュラーをマークしていたダビドルイスはドイツ選手というよりブラジルの選手にブロックされてミュラーに追いつけませんでした。ブラジル守備の混乱は1点目から顕れていたわけです。
2点目もマルセロが上がり切れず、ゴール前のスペースをミュラーに悠々と使われてしまいました。チアゴ・シウバがいれば、こんな無惨なことにならなかったのではないか。2点目が入った後はブラジルはひたすら混乱し、前半は反撃の影も見せられませんでした。ネイマールがいても、5点も取られたらどうにもなりません。ネイマール不在以上に、チアゴ・シウバ不在が重大だったという所以です。

日本の試合でもないのに、こんなに観ていてつらくなるような試合というのは経験がありません。

負けたら終わりの決勝トーナメントですが、ブラジルはまだ終わりではありません。3位決定戦があります。土曜日までにセレソンとブラジル国民は立ち直れるのでしょうか?