バレンシアのファージャ(Falla de Valencia)

 バレンシアに春を告げる火祭り(ファージャ)。3月19日の祭りの最後の夜に町中で大きな張りぼての人形を焼きます。その19日の夜にバレンシアを訪ねました。町中で爆竹の音がしょっちゅう鳴り響きます。
 祭りの中心である市役所広場にはアラジンと魔法のランプを題材にした巨大な人形が焼かれるのを待っています。
 
 22時くらいから一部の小さな人形(人形もファージャと呼ばれます)が焼かれ始めました。市役所広場は込みそうなので、別の人形の方へ。
 24時頃に、小さな交差点(道の広さは5−10m)の真ん中に置かれた10mくらいのファージャが焼かれる(Crema・クレマ)のを目の当たりにしました。花火がうち上がり、人形に火がつき、まわりで見ている人に火の粉が飛んできます、空中に舞う火の粉に対して、消防士が水をかけて、延焼を防ぎます。すぐそばで見ているので、燃えさかる瞬間はかなり熱いです。消防士の水が少しかかり、後でわかりましたが、火の粉でコートに焼けこげができていました。
 すぐそばのさらに大きな人形(高さは20mはあるでしょうか)は、その後すぐに焼かれるはずだったと思いますが、何かの手違いで01:25くらいにようやく焼きはじめ。派手な花火が打ち上がり、一気に炎が縦に登っていきます。精魂かけて作られたであろう大きな人形がわずかな時間で灰に帰すのでした。

 ファージャもまたスペインの気合いの入った「お祭り根性」を見せつける祭りでした。