ユーロ回顧2・・・国民は一つとなったか。

今回のユーロでは、高い技術に支えられた、攻撃的で美しいサッカーが、実力を発揮して(誤審などに助けられたりすることなく)、正当に勝利したことが、1サッカーファンとして見ていて嬉しかった。victoria justa y merecida(*正当で真に値する勝利)でした。
 自分が真剣に応援するチームが頂点を極めたことが嬉しかった。
 そして優勝した国に住んで、その興奮を目の当たりに見て、ともに味わえたことも嬉しかったです。
 そういうことから、月曜のパレードは少しでも見に行くべきだったなあと改めて後悔。
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 スペインの民族対立、地域対立がサッカーの代表の成績に影響すると言うことがよく言われてきました。それは、ある程度当たっているとは思うのですが・・・同時にいいわけに過ぎないという気もします。
 大昔日本のプロ野球の監督が「アマチュアはチームがまとまって、勝つ。プロは勝ってチームがまとまる」との趣旨を言ったことがありました。本当にその通りでしょう。
 チームワークがあれば勝つのではなく、勝つことによってチームがまとまっていくのです。スペインもそうでした。大会前半までは、いつも並みにチーム内のいざこざを書き立てられました。(いざこざ自体は大したことはなかったのですが)勝っていけば、こんなにチームとしてまとまったチームはなかったと褒めそやされました。
(イタリア戦、スペインのサッカーが明らかに上でしたが、PK戦で負けていれば、代表は相当批判されたことでしょう。)
 国民も今回はまとまって、代表を応援したと内外のメディアで言われました。しかし、国民がまとまったから代表が勝ったのではなく、代表が勝ったから国民がまとまって、一つとなったのです。ユーロが始まる前は、あんなに代表に冷たかったし、明らかに調子のあがってきた代表の直前の強化試合でもスタジアムには空席が目立っていました。
(たいていのスペイン人よりはスペイン代表をよく見て、応援してきた日本人のコメントです。)