チャンピオンズ・リーグ決勝戦を振り返って

ドリームマッチ、ビッグマッチという言葉で形容された今シーズンのＣＬ決勝ＦＣバルセロナ対マンチェスター・ユナイテッド。
　面白い試合ではありましたが、予想以上に一方的な展開になりました。バルセロナの強いところがそのまま出たのに対し、マンチェスターは完全に消されたという印象です。
　前半１０分まではマンＵが攻め続け、いつ点が入ってもおかしくないという状況でした。しかし、バルセロナの先制後は試合内容は一変し、以後試合終了までバルセロナのペースでした。足元にぴたり、ぴたりと速いボールで入るバルセロナのパス回しにマンチェスターは翻弄されっぱなし。中盤を完全に制し、ボール・ポゼッションはスタッツの印象以上にバルセロナ優位だったような感じがしました。イニエスタ、シャビ、メッシでボールが回っていると、ボールが取られる気がしません。マンＵは、裏へのボールで打開を図ろうとしますが、高い位置でボールを持てないので、怖さがありませんでした。
　先制点が本当に大きかったと思います。マンＵが先制していたら、引いて守りカウンターで追加点を狙うという、マンＵのシナリオにはまっていたかもしれません。
　バルセロナは点を取っても守りに入るのではなく、ボールを保持して、相手を崩していくというスタイルを最後まで見せました。強くて、美しいサッカーが最高の舞台で勝利したという感があります。
　今日の試合結果も考えると、バロンドールはメッシに決まりと言っていいのではないでしょうか。

　来季の欧州サッカーの主人公はまたバルセロナになるのか？ＣＬになってから、連覇がないように強いチームでも連覇は難しい。リーガでも決して安泰というわけではないでしょう。でも、私は群雄割拠の世界の方が面白いと思います。