世界コンピュータ将棋選手権

5月4日に、調布の電気通信大学で開催された第20回世界コンピュータ将棋選手権大会第3日を見に行きました。
日本はもとより世界からコンピューターの将棋ソフトが集まり、コンピュータ同士で戦うのです。
20年前のコンピュータ将棋は初心者同然でしたが、今やアマチュア・トップレベル、いやプロ棋士のレベルに至っていると言っても過言ではありません。
米長日本将棋連盟会長や勝又六段、広瀬五段などプロ棋士も会場に現れて、見学に来た将棋ファンにコンピュータ同士で対局する将棋の解説をしていました。
勝又六段と個別に話をしたのですが、初期の頃からコンピュータ将棋を見続けてきた勝又六段曰く「可愛げがないくらい強くなった」そうです。
私自身は、10年くらい前、コンピュータがトッププロを負かすのは2020年と予想していましたが、もっと早くなりそうです。もっとも、 「トッププロを負かす」という意味はいろいろあるので、定義をしっかりしないといけないでしょう。一番勝負か七番勝負か、持ち時間はどれくらいするのか、などなど。ディープブルーというコンピュータは、1997年にチェスの世界チャンピオンのカスパロフを破りましたが、あの時点では、カスパロフがもっとコンピュータのチェスを研究していれば、カスパロフが勝っていたのではないかと思います。コンピュータはその後進化していますから、当然今では人間のチャンピオンはコンピュータにかないませんが。
コンピューターはソフトが進化するだけではなく、ハードの方も進化して演算速度が早くなりますから、まだまだどんどん強くなるでしょう。

別の観点からすると、将棋という完全情報ゲームでまだ人間(トッププロ)がコンピュータに勝っているということ自体がたいしたもんだ、ということかもしれません。