最もドラマチックな試合(ウルグアイ対ガーナ)

 この試合は見ない予定だったが、ワールドカップもあと7試合しかないので、3時半からのウルグアイ対ガーナも観戦。いや、これは生で見てこその試合で、夜明かしして大正解でした。

 最後の試合展開を誰が予想できるか、マンガに描いてもリアリティがないと言われそうな結末だった。

 アフリカの大会で最後に残ったガーナ。仕事でアフリカも担当し、「ワールドカップは、南アフリカだけではなく、アフリカにとっての希望なのです。」と日本国内で、アフリカやサッカーに詳しくない人に説いて来た自分はガーナを応援していた。アトレティコUEFAヨーロッパ・リーグのチャンピオンに連れて行ったフォルランの活躍も応援しているが、ここはガーナがアフリカ代表としてベスト4に行って欲しい。
 試合は、両チームの執念が感じられるようなねちっこい展開。フォルランスアレスの2トップを中心に、少人数でも決定的な場面を作るウルグアイと、組織された守備とアフリカらしいボール・タッチでゴールに迫る。ブラジル対オランダよりはレベルは低いのかもしれないが、気持ちはこっちの方が入っているような気がする。
 一進一退だったが、延長に入るとややガーナが押し気味。そして、ロスタイム。
 ご承知のスアレスのハンド、一発退場。スアレスは、頭では間に合わないと本能的に思ったのだろう。仮にPKを決められていても、スアレスの判断は正しかったと思う。仮にPKを決められたとしても、戦犯扱いになるハンドではない。「今大会最大のセービングだった(スアレス)」・・・しかり。

 落ち着いて見えたギャンのPKは決まると思ったが・・・。助走が短く、軽い感じのシュートがクロスバーをたたく。勝利の女神は、ここで反転した。
 PK戦は、ガーナの止められた2本のキックはいずれも、コースもスピードも甘く、止められるべくして止められた。

 ガーナ残念。アフリカ残念。
 しかし、この試合はベストゲームとは言えないにせよ、あまりにドラマチックな試合として後世に語り継がれる、記憶に残る試合になった。