ユーロ決勝:スペインのさらなる戴冠

ユーロ2012の決勝戦は、スペインが今大会最高の出来を見せました。今大会スペインは一戦おきに、内容的に不出来(イタリア)、良い出来(アイルランド)、不(クロアチア)、良(フランス)、不(ポルトガル)と言う感じだったので、決勝は良い出来の番かな、と見ていましたが、最後に期待通りのスペインが現れました。

立ち上がり早々こそ、イタリアのプレスが効いていましたが、その後ポルトガル戦よりスピードも精度も上がったスペインのパス回しがさえ始め、シャビが中央からシュートした頃からはイタリアを圧倒し始めました。疲れの残るイタリアのプレスはすぐに効かなくなります。

前半早い時間帯(14分)での先制点で、イタリアはゲームプランが崩れたでしょうし、出来が良くて、余裕を持って戦うスペインからはボールを奪うこともままならない状況、前半41分のアルバのゴールの際のシャビとアルバはしびれるコンビネーション。イタリア守備陣があんなにあっさりと切り裂かれるものでしょうか。
このゴールで今日はスペインのものだとほぼ確信しました。点差もさることながら、両軍の内容と出来が違います。イタリアはフィジカル・コンディションも今ひとつという感じです。

後半立ち上がりにイタリアが決定機を迎えましたが、またしてもカシージャスに阻まれ、その後イタリアにはゴールのチャンスの気配すらしませんでした。
さらに、16分には代わったばかりのモッタが負傷退場、交代カードを切り尽くしたイタリアは残りを10人で戦わざるを得なくなり、試合は実質的に終わりました。イタリアの心も折れたようで、スペインにいいようにやられ、2点追加にとどまったのはまだましだった。10人になったときは、イタリアがかわいそうとさえ思いました。この状況で10人で戦う代表を応援するサポーターの心境は如何ばかりだったか。

4対0という決勝戦での最大の点差となった試合は、試合それ自体としては途中から緊迫感が薄れ、スペインサポ以外は面白い試合とは言えなかったでしょう。スペインの強さだけが前面に出た試合でした。
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