ブラジルワールドカップ2014年日本の敗戦(その3−多くの敗因①)

敗因の分析は冷静に。
日本代表の戦いぶりにみんな失望したと思うし、批判は当然ですが、さんざん持ち上げておいて、負けを知ったのちにあらかじめ分かっていたかのように全面否定するのはどうかと思います。

これから冷静な分析がたくさん出てくると思いますが、直後の分析としてはオシムさんの分析がさすがに冷静で慧眼だと感じました。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/06/26/kiji/K20140626008444210.html
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/06/26/kiji/K20140626008444230.html
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/06/26/kiji/K20140626008444250.html

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなしということで、順不同で多くの敗因を見てみましょう。

・本田と香川の不調
この4年間の日本代表は、良かれ悪しかれ、本田と香川、特に本田に頼るところが大きいチームでした。残念ながらこの3試合の本田はトップ・フォームではありませんでした。これは本番前から分かっていたことですが、強化試合で少しずつ良くなってきている雰囲気があったので、本番の時にはかなり本調子に戻るのではないか、と期待していたのですが、さにあらず。第1戦のゴールこそ見事でしたが、ボールを失うケースが目につき(特に第1,3戦)、パスを出すタイミングも一呼吸遅れてミスパスになることが多くありました。
不調の本田でも、監督と選手の信頼は暑い。ザックは本田を外すことなく(それ自体は私も間違っていないと思いますが)、チームもまずは本田にボールを預けようとしてそこを敵に狙われていました。もっと別の攻め口があったような気がしますが、不調のエースに心中したのでした。
香川もマンチェスターUで試合に出ていない。ドルトムント時代の輝きを失ってから久しい気がします。その上に今大会は特に調子が悪く、攻撃にも守備にも精彩がありませんでした。不調の自覚は十分あるようでしたが、最後まで調子は戻りませんでした(第3戦は少しましになりましたが、それでも好調時からはほど遠いできでした。)

相手が強かったから良いプレーができなかったわけではないでしょう。クラブでは強敵と日常的に戦っているのですから。
2人が好調でなくても、せめて並の銚子、並の出来なら、このような完敗はなかったと思います。

(続く)